今回も不動産鑑定士試験の勉強法(やり方編)の続きとなります。
今回は鑑定評価理論です。
鑑定評価理論は短答試験と論文試験の両方で出題される科目で、配点も以下の通り短答試験、論文試験とも総点数のうちの半分を占める科目で、不動産鑑定士試験の最重要科目です。
【短答試験】
不動産に関する行政法規 100点
不動産の鑑定評価に関する理論 100点
【論文試験】
民法 100点
経済学 100点
会計学 100点
不動産の鑑定評価に関する理論(論文1、2) 100点
不動産の鑑定評価に関する理論(論文3、4) 100点
不動産の鑑定評価に関する理論(演習) 100点
また、鑑定評価理論で学ぶ不動産鑑定評価基準は実務上でも使用しますので、この科目を学ぶ意義は大きいと思います。
現在では鑑定評価理論では演習問題があるため、プラスアルファの学習が必要ですが、やはりこの科目については、不動産鑑定評価基準の暗記は必須だと思います。
私も受験生の時、不動産鑑定評価基準は全て暗記していました。不動産鑑定評価基準を全て暗記したうえで、答練や演習問題を解き、その模範解答に記載されている不動産鑑定評価基準以外の文言を、使用していた不動産鑑定評価基準のテキスト(LECの教材ですと、「モバイル鑑定評価基準」)に書き込んでいってそれも併せて覚えていました。なお、上記の模範解答に記載されている不動産鑑定評価基準以外の文言は、日本不動産鑑定士協会連合会という不動産鑑定士の業界団体が監修している「要説不動産鑑定評価基準と価格等調査ガイドライン」(通称:「要説」)から引用している部分が大半です。この要説は不動産鑑定評価基準の補足説明が記載されてた書籍で、不動産鑑定評価業務に携わっている不動産鑑定士はほぼ持っている書籍です。なお、要説の解説部分まで全て覚える必要はありません(膨大すぎます)。
また不動産鑑定評価理論の試験では、評価基準の上位概念から下位概念に記載を進めるため、答練や演習問題で解答の構成を学んでいくことも非常に重要となります。
そのため、基準暗記 ⇒ 答練、演習問題 ⇒ 基準に記載されていない部分(要説の引用部分)のテキストへの書き込み ⇒ 要説の引用部分も暗記 ⇒ 答練、演習問題
の流れで進めていくとよいと思います。
ただ、ここまでに基準暗記、要説の引用部分の暗記とサラッと記載しましたが、この暗記、非常に大変です。私も初学者の時には、こんなに膨大な量を覚えられるのか?そもそも覚える必要があるのか?と悩みましたが、時間がかかりますが覚えられますし、覚えなければ合格できません(合格者レベルはほぼ全員覚えています)。
こんな膨大な量をどのように覚えていくのかについては、他の科目も同様ですので、また別の記事で記載していきます。